おしえて№638 投稿者 のんきさん
 お医者さんが患者の胸などをトントンとたたく打診を考え出したのは、オーストリアのアウエンブルッガーという人で、医者になる前は酒場で働いていたそうです。彼は酒樽の残量を調べるとき樽をトントンと叩き、その音で判断したことを人体にも応用できると考え診察法に取り入れ、その後ナポレオンの侍医が確立させたということですが、打診をすることによって人体の何がわかるのでしょうか?
matsumotoさん

 打診は身体の各部を叩いて音によって診断をする技術です。 正常な肺は中に空気がいっぱいにつまっていますからたたくとコーン、コーンと響きます。心臓や肝臓は中に細胞や血液がぎっしりと詰まっていますからコツコツと響きます。この性質を利用して音の変化によって、例えば以下の様なことが解ります。
(1)心臓、肝臓が腫れていないか
(2)肺炎や結核 … 肺炎や結核がひどくなると血液や膿(うみ)などがたまってその部分は音が違って聞こえます。
(3)お腹が張っているのはガスのせいなのか、便が詰まっているのか。その分布はどうなっているのか。

参考URL:「けんこうニュース」 http://www.bcc-net.co.jp/kenkou/news15.html
乱気流さん

 打診はたたく強さで強・中・弱に分けられ、通常行われる中打診では深さ約5cm・表面4〜6c㎡、弱打診では深さ約4cm・表面3c㎡の範囲の病巣の状態を反映するといわれ、逆に胸壁から深さ5cm以上・表面2〜3cm以下の小さな病巣は検出できないとされています。
 臓器(心臓・肺・肝臓・脾臓等)の大きさ・境界、肺の病巣の広がりや性質、腹水、腸内のガスの有無などを知ることができるとされ、肺内に空気の入らない部分が生じる肺炎や肺腫瘍、無気肺、胸水貯留等では、健康な肺の部分に比べて打診音は短く、鈍い音(濁音)に聞こえ、大きな空洞が有ったり通常の肺より沢山の空気を含む肺気腫やガスを溜めた腸管等の打診音は大きく長く持続して、よく響く音(鼓音)となります。
情報源:『世界大百科事典(平凡社)』
翠さん

 打診と聞いてまず思いつくのは、胸ですね。 あれは、呼吸器特に肺が正常か(水がたまってないかとか、炎症が起きてないかとか呼吸が正常かとか) を見ています。風邪を引いたときなどに良くやりますよね。 それ以上は詳しく分からなかったので、ちょっと調べたところ、こんなHPがありました。

オンライン臨床実習 http://www.medic.mie-u.ac.jp/student/dasinn.html
DR.益田の「けんこうニュース」 http://www.bcc-net.co.jp/kenkou/news15.html

 打診によってかなり色々分かるようです。一言で説明するのは難しいですが、 音の長さ、高低、強弱によって身体の異常を診るようで、水・空気・炎症等が分かるようです。
TAKEさん

 私は医療関係者ではないので詳細な理論などには明るくありませんが・・・
 例えば浮腫みや内出血などでその部位に異常に水分が溜まっているなどしたときは正常な場合とは違う手応えや音がすると思いますし、またしこりなど細胞が変質してしまっている場合も同様のことが言えると思います。胸は特に肺などがあって空洞の部分が多いので、確かに酒樽に似ていると言えなくもないですね(^-^;;

 また耳で音を聞くだけでなく、触れてみたときの手応えというか手に伝わる感触判ることもあるのではないでしょうか。鍼灸師の友人曰く「悪いところは触って押してみればすぐ判る」そうですので、多分そう言うものなんだろうと思います。そしていくつもの症例を重ねて理論を完成させたのでしょう。
そくらちゃん

 あえて皆さんとは違った回答で迫ってみたいと思います。
 打診でわかることは、「生きているな」という程度のことしかわかりません。今時、そんな名医がいるわけないじゃないですか。
 ということは、昔から、打診、触診、問診程度では、何もわからなかった、ということです。
 では、どうすればわかるのでしょうか?打診では、まるっきりあてにならないものですから、その後、医学は打診を捨て、飛躍的に進歩します。いわく、レントンゲン、カメラ、電子顕微鏡、MRI、CTスキャン、つまり、ここから臨床検査医学の爆発的な流行がはじまるのです。今や、名医は機械です。
 しかし、恐れてください。なんと、あの検査、この検査、ああでもない、こうでもない、と検査検査で、くたびれ果てて死んでしまった人もいるくらいです。  それくらい、人の病名を決定するのはシチメンドーくさいのです。

 トントントン、と与作が打診をしたとて、女房はびくともしません。そうです、病気だって、それはもう数限りなくあるのですから。  打診は、医者と患者の「こころの扉をひらく最初のコミュニケーションの場」としてのみ、生き残ろうとしているかのようです。
Tsuneさん

 打診の目的は、人体の体表をたたいたときの反響音により、内臓の状態を知ること です。
 人体の身体は空洞ではなく、あらゆる臓器が詰まっていますよね。
 そこで、打診する場所により、そこにある臓器の状態、(水がたまっていないか、空洞になっていないか、あるいは密度など、)このあたりは専門の先生の長年の経験と勘、努力により、分かることであり、我々素人が聞いても分かるものではありません。(でも、たたく場所によって音が違うくらいは分かりますよね!)
 さすが先生、音の違いで病気を見つけるのですものね。
超な兄貴さん

 腫瘍ができてたりしたら,微妙な音の感じが変わったり, 何か病巣がわかるようです。
ちなみに,私は農学部ですけど,スイカの打診は勉強してません。
ベリーさん

 お医者さんは、診察する場合、体に「調子はどう?」と問い掛けます。
 その際、突然話し掛けるとびっくりされてしまうので、 「トントン♪ あのぉ〜、ちょっとお伺いしたいのですが…。」と 体のドアにノックをしてからお話するのです。

 「はぁ〜い♪」と体の管理人さんがドアを開けてくれるとそこから診察開始。 このように応答をもらうために体を打つノックが打診です。 たまに「開けゴマ!」というお医者さんもいるとかいないとか。


合格 やった!
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のんきさんからの感想メールです。

 matsumotoさんの回答は音の違いなどがあり、なかなかよかったのですが、医師は何百、何千人という他人の体を診るわけですから、多くの臨床経験により技能を修得したうえで判断していること、同じ内科でも専門分野が違うとすぐ判断がつかないこと、このあたりの説明もあればよかったですね・・・
 
さて、現在でも現場で使われている打診法ですが、非常に微妙な違いがあって、素人が聞き分けるのはほとんど不可能だそうです。医学部の講義でも打診法は授業科目にあり、お互い練習しあうようですが、全ての学生が習得できるわけではなく、医療現場では実際はポーズだけ、という医師も少なくないようです。
 
また打診法は江戸時代中期に日本にも伝えられましたが、やはり「患者の体をスイカと同様に扱うのはけしからん」と反発を食った、という話が蘭方医・緒方洪庵の随筆に残されています。

 さらに、聴診器を発明したのは19世紀フランスの医師、ルネ・テオフィル・イアサンス・ラエンネックで、それ以前の医師たちは、患者の胸に直接耳を当てていたそうです。これは男性も女性も同様で、中にはオッパイに耳を当てたまま眠ったフリをしてしまう医師もいたとか。

 しかし、真面目でウブなラエンネックはそんな方法をいやらしいと思っていました。1816年のある日のこと、ラエンネックの前に巨乳の女性患者が出現しました。巨乳に耳を当てるなんて彼には恥ずかしくてとてもできず、とっさに近くにあった紙をとり、丸めてオッパイにあてて聴診したのです。
 つまりこれが聴診器の始まりです。彼は医療に貢献しようというよりも、ウブな性格であったがゆえに聴診器を発明したというわけです。やがて、紙の聴診器は木の筒に、次にはラッパ型に、そして現在の聴診器に変わっていきました。女性患者にはありがたいのですが、今でもラエンネックを恨む医師がいるとか、いないとか。それにしても体を叩いて異状を判断する、というのは「神の手」とも言えそうですね。
 
 のんきさんの出題方法がいいですね。問題だけで既に知識を与えてくれて、さらに詳しい説明を提起するところがGood!ですね。まさに、TVで言えば「世界不思議発見」です。ようし!オイラもヒトシちゃん人形で勝負だ〜!!
正答者の方々です。本当にありがとうございました。
matsumotoさん・乱気流さん・翠さん・TAKEさん・そくらちゃん・Tsuneさん・超な兄貴さん・ガウリィさん・ベリーさん★

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